郵便局の終身保険は民間に比べてどんなところがいいのでしょうか?日本生命、第一生命、オリックス生命といった民間大手も同様な商品を出していますが、簡保の時代から、郵便局の保険は根強い人気がありました。その大きな理由は安心感と身近な存在であることでしょう。
一定年齢まで保険料を払い込めば一生涯保証が続く終身保険は、いわば死後への貯蓄です。そのため払い込み保険料を運用するのが一般的です。毎年保険会社から配当金という話が必ず来ると思いますが、ある程度の利息がついています。当然その利息を払うためには、かんぽ郵便局といえども、保険料を元手に運用をしなければなりません。かんぽは従来、資金運用の大半は国債と財政投融資で行ってきました。一般の保険会社なら終身保険など高利回り商品のための運用益を上げるために、リスクのある資産への投資も積極的にしていかなければなりません。それが今回のような金融恐慌では裏目に出るわけですが、かんぽはそうした影響は最小限で済むのです。今後はもちろん民間と同じような投資もしていくとは思いますが、急に国債や財政投融資の引き受けを縮小してしまったら、政府がこまってしまうので、高い比率は当面続くでしょう。つまりリスクは低いということがいえるのです。郵便局の終身保険の場合、民間に比べるとリスクをとっていない分、リターンは少ないですが、その分安心感は高いというわけです。
身近であるという点は、農協や民家の窓口など簡易郵便局はさすがに対象外ですが、ユニバーサルサービスで全国の窓口を利用できるので、いなかの人にとって近所にかならずあるというだけでなく、都会の人にとっても自分の家のすぐそばにあるというメリットがあるのです。郵便局の終身保険に加入するには最初は郵便局に出向く必要がありますので、近いと便利でいいですね。
では郵便局で扱っている簡保生命の終身保険プランを紹介しましょう。現在郵便局で扱っているのは一般的な終身保険「新ながいきくん」と介護に対応した「新シルバー保険」の二つです。かんぽの場合、どちらも保険金額の上限は1千万円までですので、注意してください。
まず「新ながいきくん」は、定額型、バランス型2倍、5倍、おたのしみ型の4つのタイプから選べるスタンダードは終身保険です。加入年齢が20歳からで、払い込み終了は50歳から65歳までとなっています。払い込み終了時期は加入時年齢によって選べる幅が異なります。また特約で入院医療保障もつけることができます。
4つのタイプの説明ですが、定額型は払い込み終了前、終了後で受け取り保険金が変わらないプランで最も一般的な終身保険です。バランス型は保険料払い込み終了後に、保険金が減額されるプランで2倍は2分の1、5倍は5分の1になります。当然その分保険料は安くなります。現役時代よりも、リタイヤしたあとのほうが、死亡時にかかるお金は少なくて済むのが一般的ですので、合理的なプランではあります。おたのしみ型は保険料の払い込み終了後、5年ごとに生存保険金がもらえるタイプです。その分、死亡時保険金は減額されていきますが、老後の蓄えにしたいという人にはピッタリでしょう。
保険料は保険金額、特約の有無、性別、加入年齢、払い込み終了年齢によって異なりますが、たとえば40歳から1千万円の保険に65歳払い込み終了で加入すると、月々の保険料は、定額型で27800円、バランス型2倍で16400円、5倍で10300円、おたのしみ型で30500円です。300万円(入院給付金4500円/日)の入院特約をつけると、5250円アップとなります。最近は入金給付金も1日目からでるようになったので、この特約はつけておくと重宝します。
「新シルバー保険」は、保険金は通常の終身保険と変わりませんが、要介護状態になった場合は、年間70万円の給付金が最大10回まで支払われる終身保険です。ちなみに介護給付金の支払いがない場合、「新ながいきくん」のおたのしみ型と同様、払い込み終了後に生存給付金がもらえます(ただし70万円)。この給付された分は死亡保険金からは引かれます。介護状態になったときの経済的な心配を減らすことができるプランです。
どちらの終身保険も郵便局の保険の最大の特徴は、加入時に医師の診断書が不要ということでしょう。申し込みを行う郵便局で健康状態のインタビューは行われますが、医師のチェックが入るわけではありません。民間の生命保険だと以前わずらった病気で、完治していても相当期間加入ができないということがありますが、かんぽ、郵便局の終身保険であればその心配はありませんので、気になる人にはおすすめします。